図では、修飾部位を赤で表示しています。
修飾には、メチル化、アセチル化のような単純な反応によるもの、シュードウリジン化、チオ化のように一見単純に見えても複雑な化学反応によるもの、塩基自体を交換してしまうもの、さらに複数の酵素による多段階反応によるものなど様々あります。
右図では、塩基部分の修飾のみを表示していますが、糖(リボース)部分が、メチル化されたり、ADP-リボシル化されることもあります。これらを含めて、修飾ヌクレオシドと総称しています。ヌクレオシドとは、塩基に糖が結合した構造のことです。
RNAは、一般的に、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)の四つの塩基から
成っていると説明されますが、実際には、それ以外に微量な塩基が100種類以上も存在します。
これらの微量塩基は、RNA分子種・部位特異的な酵素により、RNAが転写された後、導入され、修飾塩基と総称されています。
代表的な修飾塩基を右図に示します。
堀研の研究内容は、「生きているとは、どういうことか?」と、
うちの学生さんに紹介されていますが、
それは私の口癖で、実際はもう少し、地に足がついた研究スタイルです。
いくつかテーマがあるのですが、もともと、タンパク質合成の研究室の出身でもあり、
タンパク質合成系とRNA修飾を専門としています。
この二つは、あらゆる生命に見られる基本的な現象で、まあ、生命現象の根幹と
言ってもゆるしてもらえるでしょう。