化学工学分野
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1.排水の高度処理の可能な浸漬型膜分離活性汚泥法の開発
汚泥の沈降性に左右されず、安定して清澄な処理水が得られる膜分離活性汚泥法において、槽内に蓄積する有機物濃度を低く保つ操作条件を見出すことを目的として排水処理実験を行っている。また、処理の経過に伴い膜の目詰まりを起こす原因物質を明らかにし、目詰まりが起こりにくい条件についても検討している。
2.凍結融解処理による余剰活性汚泥の性状変化
微生物を用いた排水処理施設から大量に発生する余剰活性汚泥は非常に難脱水性である。これに凍結融解処理を施すと固液分離特性が顕著に改善される。その詳細な機構や、処理の最適操作条件について検討している。
3.排水および希薄溶液を濃縮するための超音波照射を伴う凍結濃縮分離法の開発
排水や希薄溶液を超音波を照射しながら凍結させると、純粋に近い氷が生成して液中物質が未凍結部分に濃縮される。その時、物質の違いにより生じる凍結濃縮分離特性の差異を調べる。また、超音波の振動子と凍結界面との距離が凍結濃縮分離効率に与える影響についても検討する。
4.LiBr水溶液を作動媒体とする吸収式冷凍機の開発 (フロン・電力を用いない冷暖房)
吸収冷凍機によく使われている水平管流下液膜式の吸収器を再生器として使用して、吸収・再生の違いと界面活性剤の添加の影響について調べている。また、再生器、吸収器をコンパクトにするため垂直平板式の装置についても検討し、水平管式との比較を行っている。さらに、これらの各種装置における熱および物質移動特性について解析している。
■キーワード
浸漬型膜、膜分離、活性汚泥法、蓄積有機物、膜目詰まり、生物濾床、濾材、富栄養化、凍結融解処理、余剰活性汚泥、固液分離、排水処理、超音波、凍結濃縮分離、吸収式冷凍機、ヒートポンプ、水平管、垂直平板
■主な研究設備・装置
有機性炭素濃度測定装置、ATP測定装置、CST測定装置、超音波照射機、凍結濃縮分離装置、
垂直管流下液膜式の吸収器および再生器、水平管流下液膜式の吸収器および再生器